フクロモモンガを飼育しているお客様から「フクロモモンガは複数で飼育出来るの?」というご質問を受ける機会があります。その中で「喧嘩しないか心配・・・」などいろいろと心配事も多いようです。今回はもう1匹飼いたいとう方にご覧頂ければと思い書いてみました。安心して多頭飼いできるようにご一読ください。
Contents
1. フクロモモンガはどのように生活しているの?
1-1.自然で生きるフクロモモンガの生活は?
自然界のフクロモモンガは通常4匹~それ以上のグループで1つのコロニー(縄張り)を作り、自然の木の室などで集団生活をしています。コロニー(縄張り)の主は一番年上のオスで、コロニー全体(縄張り)のオスやメスに、自分の尿をかけたり、臭腺をこすりつけて匂い付けを行ったりして、コロニーを管理しています。稀に外部から、他のコロニー(縄張り)に属するフクロモモンガが侵入した場合、匂いが違うためすぐに攻撃され、その場所から排除されてしまいます。
1-2. 飼育しているフクロモモンガの場合は?
一方、飼育されているフクロモモンガにもその習性は遺伝子レベルで持っていますので、たとえ1匹で飼育されていたとしてもそこに自分だけのコロニー(縄張り)を築いています。よって、そこに違った匂いを持った他のフクロモモンガが侵入してきた場合、それを敵と見なして自分のコロニー(縄張り)から排除するために攻撃をしかけていきます。この行動はフクロモモンガの習性で普通の行動です。
最初に飼育をしていた個体がオスだった場合にはその傾向が強く、新しく迎えられたフクロモモンガの性別が同じオスだった場合、性格にもよりますが、拒絶反応を示す可能性があるので気を付けなければなりません。一方、新たに迎え入れる相手の性別がメスだった場合には、オスのように拒否反応を示すことなく多少の小競り合いはありながらも、元からいたオスを新しく入って来たメスが受け入れることによってそのまま、めでたくカップル成立という流れになることが多いです。
結論として、先住のフクロモモンガの性別、新たに迎え入れるフクロモモンガの性別、双方の年齢により対処が異なって来ます。人間と同じでフクロモモンガにもいろいろな性格の仔がいますので、相性を見ながら少しずつ双方を認識しあえる工夫や環境づくりが必要なのです。
2.多頭飼いを始める時の飼育環境は?
2-1.相性の善し悪しを見極める方法は?
前述でも申し上げた通り多頭飼いをする時、通常の生活の中でも小競り合いはあります。特に餌の時間に見受けられ、餌の取り合いから小競り合いが始まります。ただ、これは一時的なもので、怪我を負うほどの喧嘩には至りません。それでは、初対面の場合に相性の善し悪しをどのようにして見分ければ良いでしょうか?初対面の場合は、威嚇や取っ組み合いの喧嘩をしてしまうこともあります。また、そのようなことが無く、始めから(削除)お互いの匂いを嗅ぎ合い始めから相性が良い場合もあります。もし、威嚇や喧嘩をしてしまう場合は、一時的な行動なのかを判断してあげましょう。必ずしも相性が悪い訳ではなく、初対面では互いに警戒し合いそのような行動をしてしまう場合もあるので、徐々に慣れさせていきましょう。慣れさせる方法は、フクロモモンガ同士の距離感を見極めながら行う必要があるので、判断が難しい場合は、ピュアアニマルに相談してください。もう一つ注意点ですが、フクロモモンガは夜行性なので、飼い主が寝ている時間帯に一緒のケージに入れたままにしておくと、喧嘩して大怪我をしてしまう場合もあります。飼い主の目が届く時間帯に対面させ相性を見極め、判断が難しいようでしたら念のため、夜間は別々のケージに分けてください。
2-2.フクロモモンガを多頭飼いする場合は何匹まで一緒に飼育できるの?
自然界のフクロモモンガは、通常4匹~それ以上のグループで1つのコロニー(縄張り)を作り、自然の木の室などで集団生活をしています。よって、飼育する時も同様に多頭飼育することが可能です。ただ、オスとメスを一緒に飼育すると当然ながら繁殖してしまうので、数多く飼育しきれない場合は、飼育の仕方を考える必要があります。オスとメスで飼育をする時の注意点として、若いペアで年3~4回程度、合計3~8頭の子供を産むことが予想されます。もともと自然界では木の室などでコロニー(縄張り)を広げ、集団生活をする習性がある動物なので、放っておくとどんどん子供が増えてしまいます。子供を産まないようにするには、オスを去勢してあげることもう一つの方法です。子供を産んだ後は、お父さんと男の子、お母さんと女の子という形で同性ごとにケージで分けてあげると、繁殖せずに飼育が出来ます。
3.カップルで飼育して赤ちゃんが産まれた時の育て方
3-1. お母さんから赤ちゃんを引き離すタイミングは慎重に・・・
カップルで飼育する時に赤ちゃんが産まれたらどのように飼育してあげると良いでしょうか?赤ちゃんは通常一回の出産で1~2匹産まれてきます。フクロモモンガは有袋類ですから、産まれてしばらくはお母さんの袋の中(育児嚢:いくじのう)で育ちます。袋の中で生活しているうちはまだ目も開いていませんので、その段階で赤ちゃんを取り出すことはできません。赤ちゃんに人間のにおいが付いてしまうと、お母さんが育児放棄をしてしまう可能性があります。まだお母さんを必要とする時期に面倒を見てくれなくなり、最悪は赤ちゃんの成長に支障をきたす場合もあるので慎重にコミュニケーションを取りましょう。
赤ちゃんは、お母さんの嚢(ふくろ)の中でお乳を飲んだり、たまに嚢の外に出たりを繰り返していきます。生後75日頃を目安に、完全に育児嚢(いくじのう)から出てきます。これを脱嚢(だつのう)と言って、脱嚢後7~10日で開眼します。お母さんの育児嚢(いくじのう)から出た赤ちゃんを、授乳の合間に取り上げて触ったり、人工授乳したりしながら、また母親に戻すということを繰り返して行くことで、人に慣れた赤ちゃんに育ってくれます。母親から引き離す際の注意点は、時間が長くなると、子供を戻そうとした時に母親が拒絶をする可能性があります。よって、初めは短い時間から開始し、赤ちゃんの成長を見ながら徐々にふれあいの時間を長くしていくようにしましょう。
【フクロモモンガのお父さんはイクメン!】
フクロモモンガの子育てで赤ちゃんは、お母さんの育児嚢で多くの時間を過ごしますが、お父さんも赤ちゃんの面倒をしっかり見てくれます。舐めたり、おんぶしたり、抱っこしたり人間のお父さんさながら?もしかしたらそれ以上に面倒を見ているかもしれないイクメンなのです。ケージを覗き込んで、このようなシーンを見ることが出来たら、フクロモモンガを飼育していく中でも最高の瞬間かもしれませんね!赤ちゃんが産まれたらチェックしてください!
3-2.多頭飼いをしている途中で急に仲が悪くなることがあるのか?
フクロモモンガは人間のように、後々カップルの中が悪くなるということはあまり無いです。オスがメスを、メスがオスを時々かじって怪我を負わせてしまうケースもありますが、これは交尾の際に起こり得る事故です。ですから、基本的にカップルのフクロモモンガたちが、時間を経て不仲になるということはあり得ません。ただ、オス2匹を飼育しているケージに、メス1匹を後で追加するとメスの奪い合いが生じ、それまで仲の良かったオス同士が喧嘩してしまうことがあります。多頭飼いをする場合は、頭数と性別のバランスに気を付けましょう。
ここまでフクロモモンガの多頭飼いについて説明をしてきましたが、フクロモモンガを多頭飼いする際のポイントは、頭数や性別やその子の性格を考えて実行する点です。もともと群れで生活している動物ですので、多頭飼育に適しています。初対面で警戒しあっても、時間を掛けていくことで仲良く生活してくれるようになります。
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